『ユメ見る幼馴染とカノジョの行方』

「色々と世話になった」と僕の幼馴染の美加が言った。でもその口調は美加のものではない。
 美加の体には、自称精神生命体のレマが寄生していた。彼女の任務はこの世界へ逃亡してきた同種の精神体を監視することで(敵対関係にあるらしい)、そのため彼女は知的生命体である美加の体を『器』に選んで転移した。
 そのレマの任務も無事終わったらしく、彼女は美加の体から離脱し、元いた精神的次元へ帰還することになったんだ。


 彼女は僕を夜の公園へと呼び出した。どうやらここを別れの場所にしたいらしい。
 冷静沈着・即断即決の合理的精神存在、美加=レマが珍しく何かをためらった後、ゆっくり口を開いた。
「……あの、だな。これは美加の体を長い間借りていて判明したことなのだが」美加の舌足らずで甘ったるい声に、レマの無味乾燥で固い口調が重なる。「どうやら美加はお前になでなでされたいらしい」
「はぁ? なでなで?」と僕は聞き返す。
「撫でること、もしくはその幼児的表現」
「……説明されなくてもわかるって。精神体のお前より長く日本人やってるんだから」
「なら話は早い」美加=レマは無言で僕の体によりかかり、頭を差し出した。「ほら、いまのうちになでなでせよ」
「ななな、なんで今撫でないといけないんだよ?!」
「美加の記憶から察するに、お前と美加はどうにも煮え切らない関係らしいではないか」
「余計なお世話だっ。それと勝手に美加の記憶覗き見すんなよ!」
「まぁ、それはそれだ。世話になったお前に、一つくらい記念を残してやろうと思ってな」
 そう言いながら、頭一つ分背の低い美加=レマが僕のことを見上げている。美加=レマの体が伝えてくる重みと体温、そして予想外の柔らかさに僕は緊張してしまっていた。
「ほら、なでなでせよ」そんな僕の緊張などお構いなしに美加=レマは急かすようにぐいぐい頭を差し出してくる。「遠慮はいらんぞ、ほら」
 僕が撫でてやるまで美加=レマはヘディングもどきを止めるつもりはなさそうだ。ほら、ほら、と飛び跳ね気味に背伸びして頭を突きつけてくる。
 美加のことを今撫でてやったところで、美加の記憶には残らないんだか今撫でても仕方ないと思うんだけど……。
「安心しろ。私が美加の体を離脱した後も、撫でられた記憶は美加に残る」
「そ、そっか」妙な納得をしながら、僕は美加=レマの頭を撫でてやる。掌には柔らかい髪の感触。美加=レマは気持ち良さそうにまぶたを閉じ、撫でられるのに任せていた。
 僕の胸に身を預けたまま、美加=レマが静かに呟く。
「……なでなでしてもらえて美加もきっと喜んでいるだろうな」
「だといいけど」
 そしてレマは最後まで僕に余計な台詞を残して、この次元から去っていった。
「……あの、だな。私には全くもって関係ないことだが、鈍感な性格だけは直した方がいいぞ」

結果はこちら↓
萌え理論Magazine - 第二回萌やし賞・結果発表

講評

質問者:mizunotori 2006-10-17 20:31:14

『ユメ視る猫とカノジョの行方』のパロディ的な作品ですね。あの作品は、無機質な性格の精神生命体が、あくまで冷めた思考の結果、「私と恋愛しましょう」と告白するところに、たまらない「萌え」を感じる作品でした。また、主人公がどこか冷めた性格であることも相俟って、独特の素晴らしい空気を作りだしていたのです。

翻って、この作品はその良さを殺しているように感じます。

また、自分の好きなキャラが身を引くような展開も、私の好みではありません。修羅場スキーですから。

同じく『ユメ見る幼馴染とカノジョの行方』について。なんだかんだ言って「なでなで」を迫る美少女というのは萌えるものです。ただ、『ユメ視る猫と〜』から流用した設定自体は「萌え」に影響しませんでした。

 やっぱり自爆した。設定は自分で考えないとなー。
 佳作(10人中3・4位)でした。いつまで経ってもうだつが上がりません。困ったものです。どうしましょう。充電した方がいいかも。でもここで退くというのも悔しいっ。

一人反省会

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第二回萌やし賞

第二回萌やし賞
http://q.hatena.ne.jp/1160669697
 ここに投稿してきました。主催者の萌えに合うような文章を書くという趣旨なのですが。……ルール違反しまくりです。1.5次創作くらいだし(元ネタは『ユメ視る猫とカノジョの行方』、どうでもいいですけど続き出ないのかな)、字数もオーバーしてるし。でもこれが主催者のmizunotoriさんの好きなものなんじゃないかなあと信じて書きました。ちょっとでも楽しんでもらえるといいなあ。


 でも気になるのはmizunotoriさんが書かれている文章を拝見してる限り、頭が良さそうな感じがするんですよね。だからこういうベタでありきたりなのはもう見飽きてるかもしれない。もうちょっと、うーん、なんていうのかな。破壊力のあるものを求めてる気がする。でもそんなの私には書けないからなー。


 あと実力もないのに、こういう二次創作っぽい変化球というかネタを書いていいのだろうかと思った。逆に心証悪くしたりして。こういう変化球って上手い人が書くから変化球として上手く行くわけで。反省。というかまだまだ修行。
 書いた時のメモはこんな感じ。

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『彼女のオシゴト』

 夏も終わりの八月三十一日、僕は蝉の声を聞きながら公園でアイスクリームを食べていた。僕の腰かけているベンチはちょうど木陰になっていて、残暑の日差しを幾分妨げてくれていた。僕の横に座っているのは幼稚園か小学校低学年くらいの年をした女の子で、水色のソーダアイスを地面に落とさないよう必死にアイスを食べている。傍から見れば二人は少し年の離れた仲の良い兄妹に見えるんじゃないだろうか。
「あ……」食べ終わったアイスの棒を女の子がじっと見つめていた。
「当たりじゃん、良かったね」と僕。
「……当たり?」
 女の子はアイスの棒を前にして、首を傾げた。顔の前で棒をじいっと眺めているから、寄り目になってしまっている。
「もう一本もらえるんだよ、アイス。僕が換えてきてあげようか?」
「ううん、自分で行ってくるっ!」
 言うが早いか彼女はベンチから元気良くジャンプして、公園の向かいにある駄菓子屋へと駆け出した。彼女が走るのに合わせて黒いワンピースの裾がひるがえり、日焼けしていない真っ白な太腿が見え隠れする。小麦色に日焼けした脚の部分と黒いワンピースの間にほんのわずかだけ覗く、太腿の白が僕の目には眩しかった。夏も終わりで暑さもましになっているけれど、それにしたって黒い色の服なんか着ていて暑くないんだろうか。でもあれが彼女の制服なんだろうから仕方がない。
 服装よりも更に目を惹くのは、彼女が背中に背負っているモノだった。彼女が背負っているのはどう見たって大鎌で、滑らかなカーブを描く刃の部分を頭の側に、柄の方を足の側にして身に着けていた。その鎌は、彼女が走るのに合わせてかちゃかちゃと軽い金属音を鳴らしている。背の低い彼女にその鎌はまだ大きすぎるらしく、柄の尻尾の部分は地面にべったり着いてしまっていて、彼女が移動するたび左右にひきずられ、その跡が地面に残るのだった。それは海を行く船の後ろにできる波跡にも似ていた。


 今日の午前中、彼女と会った時のことを思い出す。明日から学校が始まるせいか、町にはほとんど子供がいなかった。夏休み最後の日ということで泣きながら宿題に追われているのだろう。最近この辺りに変質者が出没しているらしいから、その影響もあるかもしれない。
 そんな子供のいない町中で、退屈そうに道端に座り込んでいたのが彼女だった。なぜかその時僕には大鎌はまだ見えていなかった。単に気が付かなかっただけかもしれない。座り込んでいる彼女の太腿と太腿とワンピースの間には、純白のトライアングルができていた。それを見てしまった僕は衝動的に彼女に声をかけようとして。今日はどんなことをしてアソボウかと考えていると、突然「危ないっ」と彼女に突き飛ばされて。僕を突き飛ばした彼女の力は、小学生前後の女の子とは思えないくらいに強いもので。
 その時僕は彼女に対して強引にコトに及ばなくて良かった、と思った。そんなことをしていれば、全力で抵抗されたに違いない。


 ちなみにその時僕が立っていた場所には車が突っ込んできていた。もし彼女が突き飛ばしてくれていなかったら、あの車にぶつかって死んでいたことだろう。僕は彼女に感謝した。そして助けてもらったお礼に、アイスをご馳走することにした。その時には既に邪な気持ちは消え失せていた。
 彼女は初めてアイスというものを食べるらしく、アイスが入っている冷却機の前にジュースの空き箱を置き、その箱に乗って冷却機をのぞき込み、たっぷり時間をかけて自分のアイスクリームを選んでいた。アイス一つ一つを真剣に見比べる彼女の顔がとても印象的だった。


 彼女との出会いを思い出している間に、彼女が駄菓子屋から戻ってきた。彼女が手にしているアイスを見て、僕は言った。
「あれ、またソーダアイスにしたの? 同じ種類しか無理だった? 駄菓子屋のお婆さん優しいから、同じ値段のアイスならどれでもいいって言ってくれたでしょ?」
「ううん、これが良かったの。さっきのおいしかったし」
 そう言って彼女はぴょこんとベンチに腰かけ、アイスの袋を嬉しそうにまた開けて二本目のソーダアイスを食べ始めた。夢中でアイスにかぶりついている彼女に僕は話しかけた。
「ねえ、死神なんて初めて見たけれど、死神も命を助けてくれるんだね。僕のこと、交通事故から助けてくれたし。てっきり死神は命を取りにくるものと思っていたよ」
 彼女は両手を離した状態でアイスを口にくわえたまま、器用にこちらへ振り向いた。きょとんとした表情で僕のことを見上げている。そしてアイスの棒を手に持って、くわえていたアイスを口から出し満面の笑みで言った。子供らしい無邪気な笑みというのはこういうのを言うんだろう。だけどなぜかその笑顔に僕の下半身は反応してしまっていた。
「ん? 大丈夫だよ、お兄ちゃん。お兄ちゃんが死ぬまでまだ二分五十四秒もあるんだから。それまで一緒に遊ぼーねっ!」


(1994)

落選でした。

第五回電撃掌編王

http://www.mediaworks.co.jp/users_s/d_hp/shortshort/entry_sho.php

テーマに沿った2000字以内のショートストーリーを募集する「電撃掌編王」。 さらに文中に決められた2つのキーワードを必ず組み込まなければならない。

応募総数:467作品
テーマ「8月31日」
キーワード「日焼け」「トライアングル」


ライトノベルを出してる電撃文庫のHP読者参加企画。文中にキーワードを必ず入れなきゃいけない。萌理賞で書こうと思って書き始めたイメージが分量多くなっちゃって、どうしようかと思っていたところにちょうど賞があったので送ってみた。

一人作戦会議

  • 切ないのが萌えなのか、悲しいのが萌えなのか、澄んだ空気が萌えなのか
  • まったりした展開か、ドラマチックな展開か
    • 情景描写(しっとり・まったり)と劇的展開(意外性とかオチ、変化)は相容れないと思うんだけど……。
  • お約束的展開?
  • 作者が解説を入れなければならないオチ・読んでる人がわからないオチは狙いとしては失敗していると思う(読み手も色々なんだけど)。読んでいる人がわかるように丁寧に準備したオチは驚きがないと言われる。
    • たぶんそのギリギリを書くんだろうな……。
  • 自分の趣味を変えないとダメなんだろうな。なんかピントがズレてる。
  • 口より手を動かす!
    • はい!
  • 次は序破急で。っていうか序急で。
  • たぶん悟った! 実現できるかどうかはわからないけど、やるべきことがわかった! 本当に? あー、でもどうなんだろう。次はそれで。でもデータが少なすぎる……。私の書き方だとたぶん、空気の綺麗さみたいなのが表現できない。↓のどちらかが打開策。
    • 詩に近づく。
      • 文章が硬いのと長いって言われる。一文を短くして改行改行みたいな?
    • キャラクターに頼る。
      • キャラクター主でストーリー従みたいな感じ。
  • 字数制限がきつすぎるから、情報量を考えて書かなきゃ。無駄なことを書いてる余裕はない。
    • 何を省いて何を見せるか。
  • わかった! たぶん悟ったパート2! 400字の制限のせいもあるのか歴史が描けないんだ。二人が蓄積してきた関係みたいなの。
  • 400字ではキャラ描写の魅力もワンポイント的になっちゃう。細かい描写で字数を食べちゃって効率が悪い。そうするとクライマックスが来ても萌えられない。
  • ということで、たぶん萌えは会話だ。
  • もしくは爽やかな心理描写。淡いの。
    • とか思ってたら、「ゴスロリなど衣装の細部を描写した作品が見当たらないのが残念でした。今までの講評で「ドラマが大事」と強調し過ぎたせいもあるし、ライトノベルなどで文体が簡略して描写を省く傾向もあるし、単に衣服への執着が薄いのかもしれません」「最初の興味はまず人物・キャラにあると思いますが、細部へのフェティシズムがお約束の枠を逸脱するような萌えに続いていると思います」だって……。キャラじゃないんだ……。
  • 文章の上手い下手、話の筋が面白い面白くない、描写が上手い上手くないとは何か違う別次元の何か……。やっぱり単純に女の子の可愛さなんだよなぁ……。
    • シチュエーション&ストーリーを捨てて、キャラ描写に行こうかしら。行けるのか?
  • うそ、うそうそ。嘘です。みんなの言う萌えっていうのが何なのか全然わからないよ……。わかーんなーい(逃亡)
  • 「萌えました」は「面白かったです」と同じくらい神様の言葉だと思う。
  • しばらく修行の旅に出ます。

次回!

次回も月末の週末で、10月27日頃を予定しています。課題モチーフは、「秋」「巫女」「シスター」「女医」「ナース」

書き溜めるということをしない私。即興でばっと書くのが楽しいんです……。今のとこお題見ても全然イメージ浮かんでこない。忙しくなかったら、間に合ったら提出。

発見

 自分の趣味は二つ今のとこあるんじゃないか。

  • 全体ぼんやり派
    • 「ワンサイド・ゲーム」
    • 「めいどのみやげ」
  • 一点集中型
    • "Her majesty"
    • 「夏休みといえばクーラーの効いた部屋でゲーム一気解き」
    • 「お隣さん」
    • 「秋の夜長に」

全体ぼんやり派は雰囲気重視っていうか。そのせいでぼやけちゃってる? 結末がどうなってるのかわからなくさせる感じ。
一点集中型はぎりぎりまで引っ張って引っ張って、何かの瞬間を表現しようとしてるみたい。どうもその飛躍の仕方・細かい瞬間の描写が上手くないのか、目を惹かないのかどちらかみたい。いきなり爆発できないのかな。

同じモチーフでもこうも違うわけで。

『一つの難題』
http://q.hatena.ne.jp/1158928009#a611236
いいなあ。月を背にした女の子っていうのが情景的に綺麗。かぐや姫ゴスロリという組み合わせも面白い。

こんな謎発想の私とは大違い。

  • 秋・結婚と言えばかぐや姫。でもなー月とかうさぎってみんなやってるからなぁ。お月見。お団子。うーん、制限されちゃう。月に帰りたい女の子とか?
  • 十五夜 満月

迎撃する少女 逆かぐや姫 アルテミス

『秋の夜長に』


「もう誰も残ってないわよね」
 はあはあと彼女は息を吐き、首にまとわりついていた自分の黒髪を手で払った。彼女の足元には制服を着た女の子が山になって積み重なっている。その中には綾小路財閥のお嬢様まで含まれていた。
「さすがに暴力はまずいんじゃない?」とボクは言った。
「仕方ないじゃない。みんなカグヤに告白しようとするんだから。カグヤに悪い虫がつかないようにあたしがしてやったの。それとも何? あたしのこと嫌いだっつーの?」
「や……そんなことは……」
「あとは月からの使者をどうにかして追い返せばいいのよね?」
「ちょ、ちょっと!」
 弓道部主将で全国大会優勝者でもある彼女が、家の倉庫から長弓を持ち出してきた。
「何するつもり?!」とボクは言った。
「決まってるでしょ」と彼女が笑った。
 淡い月明かりの下、彼女が庭に立っている。彼女はすぐに笑うのをやめ、無表情へと戻る。一瞬の静寂。彼女が心を落ち着けるためにする仕草だ。そこから何千何万回と彼女が繰り返している構えへ移行する。きりりきりりと弦を引き絞る。彼女の華奢な体に力が込められていくのが良くわかる。彼女自身が力の緊張を伴った一つの弓だった。ただいつもと違ってるのは彼女の狙った的のある場所。
「こうするのよっ!」
 ひゅん、という静かな音を耳に残して、彼女の放った矢は空に浮かぶ満月へと吸い込まれていった。
 その後急に天気が悪くなり、何重にも厚い黒雲が空に現れ、激しい大雨が降り始めた。なぜか月からの使者も来なかった。約束の日から三日経った今もまだ雨は降り続いている。ボクは遂に彼女が月を射ち落としたのだと信じてやまない。

追い返し方がわからない。秋のモチーフ入ってないし。

『めいどのみやげ』

 なんとか書けた。っていうか書いただけって気もする。

『めいどのみやげ』


 九月二十日、彼岸の入り。男は独り畦道を歩いていた。気配を感じて後ろを振り返り、彼が言った。
「お帰りなさい」
「立場が逆ですよ」メイド服姿の少女が深々とお辞儀をする。「お久しぶりです、ご主人様」


 館に入った途端、彼女が溜め息をついた。「ああ、お屋敷が荒れ放題」
「今は僕一人だから」
「そうですけど……」
「それより本当に済まない。僕のせいでお前を、し」彼女は彼の唇を人差し指で押さえた。
「ご主人様のせいではないです。だから、もうお気になさらないで。こうして一年に何度かお会いできるだけで私は幸せです」
「でも」「あ、お茶入れますね。お萩作ってきたんです。これが本当のホームメイド、なんて」


 少女と過ごす七日間はあっという間に過ぎた。
 彼岸の明けの夕暮れ時、二人は畦道を歩いていた。路傍に咲く彼岸花も心なしか生気を失い始めている。
彼岸花花言葉ってご存知ですか?」少女が訊ねた。
 男は首を振る。
「なら宿題です。春までに調べておいて下さいね」微笑むと、彼女は燃えるように紅い夕焼けの中へと溶けていった。「次は牡丹餅をお楽しみに!」


花言葉:悲しい思い出 想うは貴方一人 また会う日を楽しみに


(489)

ダジャレでいいですか? いけないと思います! がーん。
花言葉とギャグに頼るようになったらおしまいだと思った。「ワンサイドゲーム」の時と同じで骨しかないっていうか、話が飛び飛びっていうか。それと詰め込みすぎ。あ、萌え入れるの忘れた。


講評

質問者:sirouto2 2006-09-24 21:11:37

(おそらく)黄泉帰りものですね。彼岸のお萩がホームメイドで冥土の土産というわけです。叙述が非常に凝っていますが、タイトルがネタバレ気味だし、どんでん返しのサプライズに結びつかないですね。

こういう話では、生者との違い、更にその悲哀をはっきり示したいところです。例えば、主人は子供だったのが、今年ついに年齢や身長で追い抜かれてしまい、もう保護はいらないと決意するとか、決定的瞬間を話にすると絵になります。

期待賞(5pt)でした。
細かい選考過程はこっち↓
萌え理論Magazine - 第四回萌理賞選考結果